お寺に入る前の職場の機関紙に文章を投稿させていただいています。
その13です。
『熊本震災・災害ボランティア活動に、有志僧侶4人で参加してきました その1』です。
画像はクリックすると大きくなって読めると思いますが、
下に、原稿をのせておきます。
ご興味のある方は是非どうぞ。
『熊本の震災が発生してから2か月ほどの、
5/30・31と2日間、
有志僧侶4人で益城町の災害ボランティアに参加してきました。
2011年の東日本大震災の際には、
私たちの臨済宗妙心寺派も被災地近隣の寺院を拠点として、
本山からの呼びかけに応じた
多くの僧侶がボランティア活動に参加をしたり、
ライフラインが止まっても
照明の代わりのロウソクや、
昔ながらの井戸や薪の窯が活用できるお寺が、
避難所として大いに活用されたりとしてきたのですが、
今回は、
被災地に同宗派の寺院が少なかったことなどもあり、
本山を中心とした組織的なボランティア活動は、
形となっていない状況での取り組みとなりました。
私自身は、
東日本大震災の際にはボランティア活動に参加できずにいたので、
今回が初めてで、
様々な貴重な経験をすることができました。
そのレポートをしたいと思います。
まず、
災害ボランティアに参加する際の事前の準備として最も重要なことは、
情報収集です。
必要とされていないところに準備なく行っても、
かえって迷惑になることも考えられますし、
また、
状況は刻々と変化していきます。
現地自治体のボランティア受付の状況を
インターネットで確認しながら、
直前に益城町に行くことに決めました。
またボランティア活動は、
食事、宿泊、作業道具など、
現地に頼らず(迷惑をかけず)、
自分たちで準備をして自己完結することが基本ですが、
今回は、
被災地周辺については物資不足などもなく、
食事や宿泊は現地で行うほうが、
少しでも地域経済への寄与もできると判断しました。
現地での移動を考えて、
電車などの公共交通機関よりも、
自家用車で向かうこととし、
軍手やタオル、ゴーグル、ヘルメット、シート、
掃除道具などを準備しました。
そして、
それぞれの参加者が、
万が一に備えてのボランティア保険に各自治体で加入手続きを行いました。
保険は各自治体で差は無く
年度末の3/31まで有効のようで、
ちなみに私は一番高い480円の保険料のものにしました。
また、
「ボランティアが使用する車両で、
高速道路を利用して被災地のボランティアセンターを往復する料金については、
6月30日までの期間、通行料金が無料となる」
ことが発表されていましたので、
その申請手続きを行いました。
片道18,000円の往復、
2台で行きましたので、
計72,000円が高速料金です。
熊本までの道のりは片道860kmの約10~12時間、
最初は4人で一緒に行くはずだったのが
都合で2台に分かれていくことに。
私の方は、
5/29の深夜22:30名古屋発。
その日の昼間は永正寺でコンサートを行って、
設営の撤収で身体が疲れていてそのままあまり休むこともできず、
夜通しのドライブ。
ドライバーを交代して仮眠をしながらでも、
かなり無理な計画になってしまったあげく、
乗り合わせの車が何と「マニュアル車」
(え~!夜通し走り慣れていない道を、
マニュアル車で運転するの?
マニュアル車なんて何年ぶりに運転するんだろう?)
と不安が際限なく募っていくばかりでした。
そんなこんなで、何とか無事、
益城町のボランティアセンターに到着したのは翌朝の8時半、
もう1台の僧侶2名と合流し4名になりました。
受付が9時から始まり、
仕事に応じて即席でチームが作られ、
続々と現場へ向かっていきます。
1日目、私たちは15名ほどのメンバーで、
瓦礫(がれき)の処理に向かうことになりました。
実際のところ作業道具は、
そのセンターに充分用意してあって、
お借りしたものをリストアップして後でお返しする形で、
持参したものは、
軍手など以外使用しませんでした。
また、
水分補給のためのペットボトルや塩分補給のための飴なども
充分に用意されていました。
「瓦礫だと思っても、
そのお家の方にとっては大切なものかもしれないから、
瓦礫という言葉は使わないこと!」
などの注意事項を確認し、
円陣を組んで
「頑張るぞ!」「オー!」と声出しをして現場に向かったのでした。(続く)』
コメント
お疲れさまでした!
私は寄付以外の選択肢がなく、こんな記事を見ると申し訳ない気持ちになります。
いつもボランテイアのかたの行動力に感服します。
ご苦労様でした、本当にお疲れさまでした。
コメントありがとうございます。
私も東日本大震災の時には、寄付しかできませんでした。
また、今回のボランティアも2日間という短い期間でしたので恐縮いたします。
今回参加してみまして、ボランティア活動をする本人にとって、とても貴重な経験となったと実感しました。
また、機会をみつけて、参加していきたいと思います。
(建岳)