2013.6.17
たまには!? 時事問題について、
取り上げたいと思います。
最近、「 母さん助けて詐欺 」という新名称が話題となった、
「 振り込め詐欺 」。
手口が巧妙に変化していき、一向に収まる気配がありません。
永正寺の檀信徒さん、
また身近な方で、
被害にあわれたと聞いたことは今のところありませんが、
もし被害にあっても、
わざわざお寺に報告もされないと思いますし、
今後、皆さんが被害にあわれないようにと心配しています。
そこで、私なりの、
この「 母さん助けて詐欺・振り込め詐欺 」の対策について、
提言をしたいと思っています。
まず、これまでの
「 母さん助けて詐欺・振り込め詐欺 」の対策を考えてみると、
・怪しい電話の見分け方
・必ず本人に確認すること
・日頃から子どもとの暗号のようなものをつくっておくこと
・まず冷静にになること
・とにかくお金を振り込んだり、渡したりしてはいけないこと
など盛んに、
警察もマスコミも皆、
「 どうやって騙されないようにするか? 」
とさまざま苦心しています。
しかし、その被害は一向に減りません。
これだけ、
警察やマスコミが少なくない機会を利用して宣伝、啓蒙しても、
一向に減らないのは何故でしょうか?
被害を減らすための対策は、他に無いのでしょうか?
実は、私は、
これまでの対策が、
「 どうやったら騙されないか? 」という
「 防御一辺倒 」
になっていることが問題ではないかと思っています。
これは、
サッカーに例えれば、
相手の多彩な攻撃に対して、
守備だけを11人全員でああでもないこうでもないと必死にしている。
対戦相手は、心おきなく自由に、全員が攻撃に専念し、
100回でも1000回でも、手を変え品を変え、
そのうち1回でもゴールが奪えればいいと、好き放題、前のめりで攻撃されているようなものです。
詐欺グループの立場で考えれば、
ほとんどリスクなく電話をかけ放題にかけて、
そのうち何件か引っ掛かればいいのですから、
全く、 止めるはずがない のです。
ですから、
これからの「 母さん助けて詐欺・振り込め詐欺 」の対策は、
これまで通りの「 守備型 」とともに、
新たに「 攻撃型の対策 」を取らなければと思います。
「 攻撃型の対策 」とは、
・騙されたフリをして、警察に通報し、現金受け渡し現場を押さえ犯人を逮捕する。
・騙されたフリをして、相手の携帯電話を警察に伝え、GPSや逆探知で犯人を逮捕する。
などの方法について、
警察・マスコミが「 一大キャンペーン 」をはることです。
そして、重要なのは
「 懸賞金 」をかけ、その効果を高めることです。
私たちの多くが
詐欺グループの摘発に工夫して協力する雰囲気が出来上がり、
日本全国に広がっていけば、
詐欺グループも、
「 いとも簡単に騙されているけれど、
ひょっとしたら、騙されたフリをしていて、
警察に通報されているんじゃないか? 」
などと、疑心暗鬼になって
おいそれと手当たり次第に電話をかけることができなくなったり、
警戒して、現金受け渡し場所に現れなかったりして結果的に未然に防ぐことになったり、
つまり、
詐欺グループに
強くリスクを意識させ、そのリスクを実際に作り出していくことがこの作戦のカギなのです。
まさしく、
『 攻撃は最大の防御 』です。
私は、
これ以上の被害の継続、拡大を防ごうと、
関係諸機関に働きかけていこうと思っています。
※当然のことながら、このブログはあくまで私の個人的な解釈です。
コメント
某サイトで元詐欺犯の言葉として次のようなコメントが載っていた。「騙す側も幼稚な手口だが騙される側も大人の姿をした幼稚ないじめられっこだ。普通の社会人ならとても騙されないような言葉に引っ掛かるわけだから被害者にも責任はある。この現実から逃げていたら被害の撲滅などありえない。幼稚なトークにだまされてはいけない。自分のお金は自分で守らなくてはいけないと思う。」と。実に的確なコメントだと思う。騙す側の行為が許される訳はないが被害者側の資質を問う声がほとんど皆無なのは何故なのだろう。問題の本質はそこにあるはずなのに。
被害者予備軍の意識の向上という目的で、学習会、研修会、広報などさまざまな手立てを講じているところだと思います。